横浜弁護士会の会員数は,787名(うち外国特別会員数2名,平成17年3月現在)で,法人会員は5法人となっています。会員数では,東京を除いた単位会の中では全国3番目の規模になります。近時は,毎年20名から30名が,新規に登録して会員となっています。横浜弁護士会は,仙台,金沢と同じく県名を冠しない数少ない弁護士会で,神奈川県内に事務所を持つ弁護士全員が登録しています。会には,川崎,県西,横須賀及び相模原の4支部があり,支部に所属する会員数は合計で192名になります。
当会では,隔年で1名の日弁連副会長を選出する予定になっており,平成16年度は清水規廣会員が日弁連の副会長を務め,日弁連の意思形成に向けて積極的に活動しました。また,当会の会員が,日弁連の弁護士業務改革委員会,情報問題対策委員会,労働法制委員会といった委員会の委員長を務めるなどしてきており,日弁連の中でも重要な役割を担ってきております。
当会の雰囲気は,一言で言えば「アットホーム」ということになります。会員数のわりには各会員同士の顔がよく見えていて,前夜の会員の行動が,翌朝には他の会員の知るところとなっているといった話しもよく耳にします。会員専用のメーリングリストには400名以上が登録しており,事件処理に当たって突き当たった悩み事を相談したり,司法改革関連の問題について議論をしたり,当会で行っている各種法律相談の担当日の交代依頼などに利用されています。また,難しい法律問題だけでなく,美味しい飲食店の推薦や,いかに身体を鍛えるかなど,趣味についての激論なども交わされており,会員相互のコミュニケーションの場として積極的に利用されています。
1)弁護士任官等の状況
当会から,平成15年度2名,平成16年度は1名の弁護士任官者を送り出しています。また,平成16年1月からは,いわゆる非常勤裁判官である民事調停官を当会から2名送り出し,更に家事調停官も2名送り出すべく準備中です。今後も,このような弁護士任官等を継続して当会から輩出するために,裁判官選考検討・人材育成支援等推進委員会にて持続的な作業が行われています。
2)都市型公設事務所の設置等
いわゆる「事件過疎」と表される,通常の弁護士では取扱うことが困難な事件などの受け皿となったり,弁護士過疎地へ派遣する弁護士を養成するなどといった目的のために,都市型公設事務所を設置することが決まりました。現在,所長1名,副所長2名が内定し,本年10月には2名の新規登録弁護士を受け入れるべく,9月の開設に向けて準備作業を進めているところです。
3)弁護士フェスタ・in・KANAGAWAの開催
当会では,毎年「弁護士フェスタ・in・KANAGAWA」と題して,市民への広報活動を目的とした会を開催しており,1000名を越える市民が訪れています。ここ数年は,メイン企画として裁判員劇を上演しており,昨年は「本牧殺人事件−灰皿は知っている」の上演を行ないました。裁判員劇では当会会員らが熱演し,昨年は,現役の裁判官や元裁判官,新聞記者などが加わった評議体を構成して公開評議を行ったほか,法科大学院の院生,高校生といった評議体で評議を実施しました。また,一般参加の市民にも,300通を越える評決結果を提出してもらいました。一昨年のリベンジに燃えて検察側が気合いを入れたにもかかわらず,引き続き弁護側が圧倒的無罪を勝ち取っています。その他にも,無料法律相談を実施したり,プロの棋士をお招きして指導対局などを行っています。
4)支部の活動について
冒頭であげたように,当会には,川崎,県西,横須賀及び相模原の4支部があります。川崎市は人口が130万人を越える政令指定都市である他,その他の支部が所属している地域も,それぞれ独立の文化圏を持ち,市民の弁護士に対するニーズも非常に高く,活発に地域に根ざした活動を行っています。特に,県西支部と相模原支部に引き続き,平成16年度には川崎支部も裁判所支部の庁舎から出て,独自の会館を開設しており,今後の法律相談の充実や司法教育の拡充,地元自治体との連携強化や支部会員への会務サービスの充実などが期待されています。
5)水原(スウォン)地方弁護士会と姉妹提携
当会は,韓国の水原地方弁護士会からの申し入れにより,平成15年12月26日に,同弁護士会と姉妹提携をしています。水原は,ソウルの近郊に位置しており,同弁護士会は,ソウル弁護士会に次ぐ,韓国第2の会員数を誇る弁護士会です。ある意味,東京に隣接する当会とは,地理的にも,文化的にも共通する側面を持っているといえます。昨年10月には,当会から執行部を中心とする訪問団を形成し,水原の弁護士事務所や裁判所,検察庁などを訪問し記念品の交換などを行いました。また,韓国でも,我が国同様に司法制度改革が進められおり,その中で現在検討されている法科大学院についてセミナーを開催しました。セミナーでは,真剣な議論が活発に行われ,夜の懇親会では大変な歓待を受けました。また,翌日には,当会と水原地方弁護士会とのサッカーの交流試合を行い,当会が勝利を収めました。今年は,水原地方弁護士会が当会を来訪する予定になっており,サッカー部を新たに創設するなど,リベンジに燃えています。
また,平成17年度には,新たに国際交流委員会を設立し,今後の国際交流のための組織づくりをするなどして,他の弁護士会とも交流を図っていくことを検討しています。
6)その他委員会活動について
当会の委員会活動(一部の委員会について紹介しています)は以下の通りで,各委員会が活発な活動をして,公益的な活動や諸問題の検討・解決に当たっています。
人権擁護委員会
人権問題及び人権侵犯事件の調査,研究を行い,事案によっては告訴・告発,警告・勧告等の決定をする委員会
司法修習委員会
修習生の受け入れに伴う業務(指導担当の選定,修習内容の検討,成績評価等)を行なう委員会
刑事弁護センター運営委員会
裁判前の被疑者弁護,国選弁護,弁護士の接見交通権,刑事弁護活動に関する研究・研修など,刑事弁護に関する幅広い活動を行っています。
紛議調停委員会
会員の職務上の紛議について円満な解決を図るため,斡旋調停を行うことを目的とした委員会で,調停の呼び出し,進行,調停書の作成等を行います。
子どもの権利委員会
少年事件の付添人活動,児童虐待問題への取組み,教育基本法問題の検討などを中心に子どもの人権に関する問題を広く扱う活気ある委員会です。
消費者問題対策委員会
消費者被害を予防し,また実際に発生した消費者被害の救済に関して調査研究,企画等を行なう委員会
研修委員会
横浜弁護士会の会員弁護士や法律事務所事務員のスキルアップを図るために,会員・事務員向け各種研修会の企画・実施に関するあらゆる活動を行っています。
公害・環境問題委員会
公害のない街づくりを目指して,各種条例の研究や希少動物保護の具体的方法の研究を行っています。また日弁連や行政との連携も盛んに行われています。
犯罪被害者支援委員会
犯罪被害者を支援する立場から,その具体的な方策の検討・提言を行う。
高齢者・障害者の権利に関する委員会
高齢者・障害者が権利を侵害されることなく福祉サービスを受けられるよう,法律的視点からの様々な検討を,成年後見問題部会と精神障害者の人権部会に分かれて行っています。
国際交流委員会
横浜弁護士会と姉妹提携を結んだ,韓国・水原弁護士会との交流をはじめ,諸外国の法曹との交流を通じて弁護士会の国際化を図ることをその目的とする委員会です。
その他,各種法制度の研究や提言や市民向けサービスの改善・向上,法科大学院への支援など様々な活動を行っている委員会が多数あります。 |