| 小山にて開業して(平成9年度) | ||||||||||||
| 栃木県弁護士会 小野 民樹子 | ||||||||||||
T 栃木支部の状況 現在栃木県弁護士会栃木支部には11名の弁護士が登録しており、うち私を含め7名が栃木県小山市に事務所を開いています。 管内には宇都宮地方・家庭裁判所栃木支部、栃木簡易裁判所・小山簡易裁判所が設置されていますが、当事務所からは栃木支部まで車で約25分、小山簡易裁判所まで車で約5分です。 事件の多くは栃木支部係属となりますが、それ以外にも周辺の裁判所、例えば 宇都宮地方裁判所(車で約1時間30分) 宇都宮地方裁判所足利支部(車で約1時間) 前橋地方裁判所太田支部(車で約1時間20分) 水戸地方裁判所下妻支部(車で約50分) 下館簡易裁判所(車で約30分) 古河簡易裁判所(車で約40分) などには常に数件事件が係属しており、移動手段として車は必需品です。 U 業務状況 当事務所は平成7年4月に開業し、今年で3年目ですが、これは私の弁護士としての年数と同じです。 当初は私が実務に就く年に夫がまず独立し、私は他の事務所に勤務(修行?)する予定だったのですが、修習中に子供ができたことから急遽夫と共同事務所として開業することになりました。 業務内容は特に専門といったものはなく、一般民事・家事・刑事・破産管財事件等です。 受任形態は弁護士会、関連業種、過去の依頼者等からの紹介という場合もありますが、電話帳を見て電話をかけてくる方がほとんどですので、まず相談の日程を入れることになります。その後相談内容によって、受任するか否かを決めることになります。 V 開業から現在までの状況 *開業1年目 夫は勤務弁護士当時の継続事件が相当数ありほとんど事務所にいませんでしたが、私は特に継続事件もなく、新件の法律相談や国選弁護程度であり、夏ころまでは割とのんびり過ごしていました。 8月を過ぎるころから、民事事件等で法廷に出ることも増えはじめ、また1年目にもかかわらず破産管財人も受任し、訟廷日誌も弁護士らしくなってきました。
*開業2年目 相変わらず国選弁護事件の日程が目立つ訟廷日誌でしたが、初めて法律扶助事件を受任したり管財の配当手続をしたりと、とにかく初めて経験することが多く、その都度関係する本を調べる日々でした。
民事・家事事件の件数は多少の変動はあるものの、自分のペースにあった件数にセーブしています。ただ民事事件が少ない分必然的に国選弁護事件を受任する可能性が増え(東京等と異なり、裁判所から事務所へ直接国選弁護の依頼がきて、期日が合えば受任となります。)、11月現在で既に国選弁護事件が30件を超えています。その他私選も3件ほど受任するなど刑事事件は年々増加しています。破産管財事件も1件は終了したものの新たに受任した事件が2件あり、私としては結構忙しい年です。 弁護士会の各委員会は弁護士会館(宇都宮市所在)で平日の午後5時30分から行われるのですが、これは私にとっては「業務時間外」になってしまうためこれまで出席したことがありません(他の先生方には非常に申し訳ないのですが)。そのため昨年までは2、3の委員会に登録されていたのですが、今年は1つになっていました。 W 私生活について 前記のとおり、同業の夫と修習中に生まれた子供(3歳)の3人家族です。 事務所と自宅は徒歩で5分ほど、事務所と保育所は車で5分ほどの位置関係にあり、育児をしながら仕事をするには割と恵まれた状況です。 保育所の託児時間は本来午後5時までなのですが、延長保育の申請をすることで午後6時まで預かってもらえることになっています(ただ保育所が近いことに気を許しているとあっという間に延長時間間際になってしまい、慌てて事務所をあとにすることがよくありますが)。 東京で子育てをしながら弁護士をなさっている先輩などはベビーシッタ一等を利用し、夜遅くまで仕事をしているとの話もよく聞くのですが、ここ(小山市)では供給があまりなく私自身は利用したことがありません。書面作成が間に合わないときなど土日に仕事ができればと思うこともありますが、「今日は仕事お休み?」とうれしそうに聞く子供の顔を見ると、しばらくは今のペースでできる範囲でいいかなと思っています(その分夫が抱える事件数が増えて大変そうですが)。 X 最後に 栃木県弁護士会には4名の女性弁護士が登録していますが、実働は私を含めて3名と少なく、当然栃木支部は私だけです。 私自身女性ということで特に仕事の内容が変わるとは思っていないのですが、女性の相談者・依頼者のなかには同性の方が話しやすいという方も多く、「弁護士会から女性弁護士として紹介してもらった。」と言って事務所を訪れる方が年々増えてきています。その結果私の依頼者も女性の占める割合が多くなっています。 東京三会はもちろん他県の弁護士会においても女性弁護士を受け入れる事務所は少なく、女性修習生の就職は難しいと言われていますが、このような状況を見ると、少しでも多くの事務所が女性弁護士を受け入れ(もちろん即独立も十分可能だと思いますが)、問題を抱える女性の受け皿が増えるようになればと思います。 |