| 秩父法律相談センター開設に向けて(平成13年度) |
| 埼玉弁護士会法律相談センター運営委員会事務局長 白鳥 敏男 |
T 弁護士の偏在解消に関する1995年日弁連名古屋宣言をうけて、全国の弁護士偏在・過疎地域に次々と法律相談センターが開設されてきました。 この動きは更に加速されています。日弁連のひまわり基金設立により、毎月各会員から1000円、偏在対策基金が徴収・積み立てられるようになりました。これにより毎年2億円ほどの金員が基金として集められています。 この基金を利用して、全国の弁護士偏在地域、特に地裁支部ごとのエリア内での弁護士数を数え、弁護士が0人ないし4人の地区を中心に、次々と法律相談センターが開設されたり、あるいは近年では公設事務所が設置されたりしています。 関弁連管内でも、法律相談センター等未設置の弁護士0〜4人地区はほとんどなくなりました。残された地区である秩父地区においても、法律相談センターの設置は急務です。 U さいたま地方裁判所秩父支部管内には、現在2名の弁護士登録があります。 御両名とも活躍されていると聞きますが、やはりまだ法的サービスの需要はありそうです。 V 管内の人口は124,281人(平成12年4月1日現在)、面積は929.94平方キロメートルです。 市町村は、秩父市のほかに秩父郡内に5町4村があります。横瀬町、皆野町、長瀞町、吉田町、小鹿野町、両神村、大滝村、荒川村、東秩父村です。(なお、東秩父村は熊谷支部の管轄となります) この地域は、明治初期は養蚕業が栄え、埼玉県の中でも先進的な地域でした。自由民権運動も盛んで秩父困民党による秩父事件は有名です。その後も、武甲山の石灰石を利用したセメント産業で栄えましたが、その後、だんだん人口も減ってしまいました。 特に大滝村を中心とする西部地区は人口においても過疎地域です。交通の便も良くありません。 W 他方、自然は豊かで、一帯は秩父多摩国立公園に指定されています。 秩父地方に名物はいろいろありますが、秩父ワインはおいしいですし、地酒もあります。蕎麦は田舎蕎麦で、西武秩父駅・秩父鉄道お花畑駅近くでも、おいしい蕎麦が食べられます。うどんもおいしいものがあります。魚はアユ・ヤマメなどで、梁もあり、釣り場もあります。肉はイノシシ鍋がお勧めです。果物ではブドウ園が多く、夏はブドウ狩りが楽しめます。シイタケ栽培も盛んで、シイタケ狩りも楽しめます。コンニャクもおいしいです。 鉱泉宿もたくさんあります。10数年ほど前に温泉も掘り当てられたようで、民宿がたくさんあります。キャンプ場もあります。 このように、とても魅力的な地域なのですが、弁護士は少ない状況です。 X 埼玉弁護士会でも、数年来秩父地区での法律相談センターの設置を準備検討してきました。 平成12年秋には本庄市に(本庄市の周辺も弁護士偏在地域です)法律相談センターが設置されました。 いよいよ本年度は秩父に法律相談センターを設置する番で、平成14年4月の開設を目指しています。 日弁連ひまわり基金の援助を受ける関係から、埼玉弁護士会の主催という形を考えていますが、実際には埼玉弁護士会熊谷支部(弁護士会に秩父支部はなく、熊谷・秩父管内合わせて一つのエリアで埼玉弁護士会熊谷支部となっています)の方々に多大な努力をいただいております。特に安田先生にお世話になっています。 本年度に入り、いろいろ準備が進みました。 派遣弁護士としては、熊谷支部でも10名以上の会員が「秩父に法律相談センターができるなら相談員として秩父に行っても良い」と言ってくださっていると聞きます。さいたま本会からも月1回くらいの割合で人員を派遣したいと考えています。更に川越所沢地区からも秩父へのアクセスは良いので、川越支部からの応援も期待しています。 法律相談センターの会場は秩父市内の交通の便の良いところを考えています。現在何個所か検討しており、条件面など交渉中です。 更に、昨年10月1日、試験的に秩父で無料法律相談会を開催しました。当日は雨でしたが、遠く皆野町からも相談者がおとずれ好評でした。 Y まだまだ試行錯誤の部分もありますが、数年来の懸案であり、秩父での法律相談センター開設を、何とか成功させたいと思っています。 以上 |