| 東京にて(平成17年度) |
| 東京弁護士会 原野 聖子 |
T はじめに 私は,平成16年10月に弁護士登録をし,現在東京において弁護士業務を行っています。弁護士になって1年と2か月が経過しました(平成17年12月現在)が,本当にあっという間であったと感じています。 U 地域の状況 東京には東京弁護士会,第一東京弁護士会,第二東京弁護士会の三会がありますが,登録の際に弁護士会の登録弁護士2名の推薦が必要であり,事務所のボス,兄弁が東京弁護士会所属であることから,ボスと兄弁に推薦していただき,私も東京弁護士会に登録しました。東京弁護士会の弁護士会員数は,現在約4700名と日本最大規模の弁護士会です。裁判所や弁護士会館に行く度,東京には弁護士が多いと実感します。 東京には,最高裁判所のほか,霞が関に東京高等裁判所・知的財産高等裁判所・東京地方裁判所・簡易裁判所(刑事)の合同庁舎,東京家庭裁判所・簡易裁判所の合同庁舎があり,支部として,八王子支部があります。 私は,大学時代から東京に住んでおり,修習地も東京であったため,東京本庁以外の裁判所にはほとんど行ったことがなく,東京本庁を基準に裁判所というものを考えていました。そのため,弁護修習中に千葉地方裁判所に行った際,バッチがなくても手荷物検査なしに裁判所に入れることに驚いたという経験があります。東京地方裁判所の建物は,現在,職員や弁護士等の入り口と一般の入り口が別れており,一般の入り口は空港の手荷物検査場のようにチェックを受けないと入れないようになっています。バッチをつけた状態で一般の入り口へ行くと,警備の方が「先生はあちらの入り口からどうぞ」と気をきかせて言ってくださるので,私は,依頼人と裁判所に行くときなどはバッチをつけないで行き,一緒に手荷物検査を受けることが多いです。 V 事務所の状況 私が居候させていただいている事務所は,ボス弁と兄弁と私の弁護士3名,事務局2名で構成されています。事務所は,六本木駅から徒歩3分くらいのところにあり,裁判所(霞ヶ関駅)まで日比谷線で2駅です。私が独立してこのような好立地に事務所を構えられるだろうかと考える度,ボスの偉大さを感じます。やはり東京は家賃が高いです。 W 業務内容等 事務所業務は顧問先からのご相談が大半ですが,企業法務というより一般民事事件が多い事務所です。契約書作成等の業務もありますが,建物明渡,借地非訟,損害賠償請求,債務整理,労働事件,離婚事件,相続関係などのほか,刑事事件も取り扱っています。私は以前から家事事件(特に離婚事件)に関心があり,東京弁護士会の家族法部に所属し,勉強させていただいているのですが,当事務所には離婚のご相談は比較的少ないようで(顧問先等関係者が離婚騒動とならないのは喜ばしいことなのですが),少々残念に感じています。 事務所業務以外では,国選は2か月に1件くらい,成人当番は2,3か月に1回くらい,少年当番は年に2回くらいでしょうか。弁護士会その他の主催する法律相談については,私は現在行っておりません。管財人は登録4年目以降という運用であり,この辺りにも東京の弁護士の多さを感じます。 弁護士会の会務ですが,登録一年目の研修で高齢者・障害者の権利に関する特別委員会に研修員として所属し,勉強させていただきました。 当事務所は10時から18時までなるべく事務所にいてくれれば後は好きにしていいよという大変自由な事務所であり,ボスの懐の深さに甘えさせていただき,東京弁護士会内部の派閥の活動(委員会,懇親会,テニス会など)にもしばしば顔を出させていただいております。また,東京弁護士会・派閥・日弁連等の勉強会には時間が許す限り参加しています。10時から18時までの時間内であっても,私の知識が増えることが事務所の利益につながると理由をつけて,そっと事務所を抜け出しています。ただし,ボスが飲みたい気分の時は,研修なんか行かなくていいじゃないかと食事に誘ってくださるので,その場合にはボスのお誘いを振り切って勉強しに行く場合と誘惑に負けてしまう場合と半々といったところです。 X その他 弁護士になって強く感じたのは,依頼者やその他の方々の大半から,弁護士なのだから何でも知っているだろうと思われている,ということです。目まぐるしく変化する法律,社会情勢,社会の常識・実務経験に裏打ちされた相場等,私にとって知らないことはあまりにも沢山あり,時々自分にがっかりします。しかし,弁護士をやっていく以上,知らないでは済まされませんので,どうせ全部を知ることはできないのだからとあきらめるわけにはいきません。少しずつ知っていこうと思います。一生勉強しなければならない職業であり,大変ですが,やりがいを感じています。 今回,この原稿を執筆させていただくにあたり,昨年度までの「ひまわり」を拝読させていただき,東京以外の地方での弁護士業務に興味を覚えました。今後,どこで弁護士をするかは分かりませんが,どこであってもとにかく日々努力していこうと思います。 |