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『高校社会「公共」の授業を創る』

『高校社会「公共」の授業を創る』
2018/9/6 橋本康弘 編著
発行:明治図書出版株式会社 A5判 168頁

【内容】
高等学校における新科目「公共」については,2018年3月に学習指導要領が告示された。2019年度以降,順次,教科書検定⇒採択・供給⇒使用開始という流れとなるよう移行期間が設けられており,2022年度から年次進行で同要領が実施される見通しとなっている(「公共」の概要等については,「平成29年度 法教育センター夏季合宿報告(「公共」について)」をご覧いただきたい。)。
本書は,従来の「現代社会」の反省に立ちつつも,学校現場の多忙化を踏まえ,無理のない「現代社会」から「公共」への移行をはかるべく,これまでの学校現場の文化を尊重した上で,「公共」の授業をどのように設計すればいいのかを提言するとともに,「公共」の授業にふさわしい授業実践例等を紹介するものとなっている。
「公共」の学習指導要領の求める「主体的・対話的で深い学び」をどのように構築するかという課題は,これまで法教育に携わってこなかった方はもちろん,これまで携わってきた方であってもかなりの難問であるが,本書はその難問解決のためのイメージづくりに役立つと思われる。

【主要目次】
第1章 「公共」の授業の創り方
 1   学習指導要領の重要ポイント
 2   「公共」の授業をどう設計すれば良いか
    ・見方・考え方を鍛える授業をどう創れば良いか①
    ・見方・考え方を鍛える授業をどう創れば良いか②
     :公正に判断する力を養う授業との関連
    ・議論する力を養う授業をどう創れば良いか
    ・合意形成,社会参画を視野に入れた授業をどう創れば良いか
    ・外部連携を視野に入れた授業をどう創れば良いか
    ・中学校社会公民的分野との接続を意識することの重要性

第2章 「公共」の教材づくりと授業モデル
 1   公共の扉
   1 帰結主義と非帰結主義
   2 人間の尊厳と平等
   3 個人の尊重,民主主義,法の支配
   4 自由・権利と責任・義務
 2   自立し主体としてよりよい社会の形成に参画する私たち
    ・「理解」を目標とする授業①法的主体となる私たち
    ・「理解」を目標とする授業②政治的主体となる私たち
    ・「理解」を目標とする授業③経済的主体となる私たち
    ・「思考力,判断力,表現力」等の育成を目標とする授業
 3   持続可能な社会づくりの主体となる私たち
    ・地域の創造の視点からの授業
    ・よりよい国家・社会の構築の視点からの授業
    ・平和で安定した国際社会の形成へ主体的に参画し,共に生きる社会を築く視点からの授業

おわりに

以 上

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