法教育

　「権威について考えるなぜ，定められたルールや誰かの指示（命令）に自ら従うのか？」は，正当な権威ある権力と権威なき単なる暴力的な権力とを峻別する必要性を理解してもらうための教材である。
　関東弁護士会連合会編『わたしたちの社会と法－学ぼう・法教育』においては，正当な権威ある権力と権威なき単なる暴力的な権力とを峻別する必要性を訴えているが，同書籍の理念を教材化した『法教育教材　わたしたちの社会と法』 においてもそれ以外の教材にあっても，両者を峻別する必要性を理解してもらうための教材はこれまでにない。
　そこで，両者の峻別の必要性を理解してもらうべく新たに作成した教材案を取り上げている。
　この教材は，人に一定の行動を要請する場合にその背景にある「根拠」（たとえば法律や習慣，道徳心といったもの）を把握できるようになることや，命令の背景に「権威」があるかを判断してその命令に従うべきか否かを主体的に判断できるようになることを目的としている。