関東弁護士会連合会は、関東甲信越の各県と静岡県にある13の弁護士会によって構成されている連合体です。

「関弁連がゆく」(「わたしと司法」改め)

従前「わたしと司法」と題しインタビュー記事を掲載しておりましたが、このたび司法の枠にとらわれず、様々な分野で活躍される方の人となり、お考え等を伺うために、会報広報委員会が色々な場所へ出向くという新企画「関弁連がゆく」を始めることとなりました。

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大川興業総裁
大川豊さん

とき
平成18年10月11日
ところ
みどり共同法律事務所
インタビュアー
会報広報委員会 鈴木周副委員長,二川裕之委員

 今回の「わたし」は,お笑いの名門大川興業総裁の大川豊さんです。大川さんは1962年東京都豊島区生まれの44歳,明治大学在学中の1983年に学ランパフォーマンス集団の大川興業を結成されました。しかし,芸風が災いして就職活動では153社に落ち,仕方ないので最後に大川興業株式会社を設立して自分で自分に内定を出したとのことです。その後は,原始メンバーである江頭2:50さんらとともに,北朝鮮やイラクなどの事件現場突撃型のお笑いで活動され,コアなファン層から絶大な支持を得てきました。また,執筆活動も旺盛に行われ,初期の名作「金なら返せん!」シリーズを初め,宝島や週刊プレイボーイなどの雑誌,名古屋タイムスや北海道新聞などでも数多くの政治記事を執筆されています。現在は,テレビから舞台を中心とした小劇団的な活動へと移行し,若手芸人も多く育成されておられます。前々回の「わたし」でインタビューした阿曽山大噴火さんも大川興業のメンバーです。

大川総裁,はじめまして。まずは9月の総裁選挙の当選おめでとうございます。会場で勝手にやった日銀総裁選でも当選され,二重の喜びですね。

大川さん ありがとうございます。自民党も我々に合わせて総裁選をしたようですが(笑),安倍さんの独走で盛り上がりに欠けましたね。こちらは候補者乱立で予断を許しませんでした。ホントは当選するまで何度でもやるつもりだったのです。

前回は,あろうことか江頭2:50さんに負けて,総裁の座から追われたんでしたね。

大川さん そう,若手を総動員してマンガ喫茶からカチカチとネット投票したらしいですよ。今回は,ヤツが任期満了したと思ったら,親父さんの江頭2:45をかつぎ出してきて,「逆世代交代だ!」なんて言いだして,全くヒヤヒヤしました。

大川興業は政治ネタのお笑いがウリなわけですが,総裁自身はいつ頃から政治について興味を持ったのでしょうか。

大川さん ガキの時分ですね。私の母親が60年代から70年代にかけて米軍キャンプで働いていたので,私もよく遊びに行っていたんです。今の朝霞とか光が丘とかそのあたりです。夏場のプールとか復活祭とかも呼んでくれて,そこの子どもたちと仲よくなって,英語やドイツ語もしゃべっていたらしいですよ。それが,74年にキャンプが閉鎖されて,生活環境が全部変わってしまったのです。それで「なぜオレの楽しい生活が乱されるのか。一体どういう理屈が働いているのか。」というふうに,日本と外国の関係について興味を持ったのが原点なのです。

そういう土壌があって,明治大学入学後に学ラン集団の大川興業を結成したわけですか。

大川さん いや,実は大学時代は全然政治活動なんてしてませんでしたよ。単にみんなで学ラン着てただけで。宗教には興味ありましたが。

ああ,そうなんですか。私はまた右翼系の政治団体を創ったのかと思ってました。それで153社に落ちたのかと(笑)。

大川さん よく誤解されるんですが,政治的な色なんてないですよ。格好からすると右寄りに見えるんでしょうが。社会党が村山首相のときにメーデーに呼ばれて出演したこともありますよ。参加者から「やっぱり大川興業は労働者の味方だな」なんて評価してもらいました。もっとも,そのときのメーデーは「労働時間短縮。労働者に豊かさを!」みたいなスローガンだったのに,ウチは貧乏なお笑い集団ですから,逆に「俺たちに仕事をくれー! 労働時間をくれー!」なんてやっちゃって,出演依頼の趣旨を台無しにしてしまいました(笑)。

ははは,それじゃ全然ダメじゃないですか。でも,こないだの総裁選なんかは大きな会場一杯にお客さんが入ってましたし,ライブや舞台なんかも盛況のようですから,順調に発展されているのではないですか。

大川さん ありがたいことです。まだまだ借金が7000万円もありますが(笑)。現場突撃のパフォーマンスとネタ集めは,お金がかかるんですよ。

北朝鮮には江頭2:50さんと2回行っておられますし,開戦直前のイラクに行ったりされてますね。そういえばサリン事件を起こす前のオウムも潜入取材されていました。

大川さん オウムは,江頭2:50を世田谷の道場に入れたんです。あいつは体を鍛えてるから,空中浮揚とか水中クンバカとかすごく上手いんですよ。ユリゲラーもそうですが,そういう超能力ものというのは,本質的にお笑いなんですよ。「あ,ウチの時計が動いた」なんてのはホントに笑っちゃいますよね。

そんなことありましたね。詰まってた油カスが溶けるかららしいですね。

大川さん そういうお笑いだった超能力がいつからか宗教と結びついておかしくなったんです。オウムは事件を起こす前からサティアンを見に行ったりしていたんですが,窓のないプレハブ見たいな建物で,要するに集団引きこもりなんですね。それを見て,「人民寺院事件みたいに最後には集団自殺があるかも知れない。」と思っていたんです。それが,逆に外部に向かって暴走をするとは想像もつきませんでした。松本サリン事件のときも,「まさか,オウムが本当にやったのか?」と,にわかに信じられませんでした。

そういう宗教ネタとか政治ネタとかは,結構微妙な問題もあって,テレビなんかのメディアでは扱いにくいですよね。

大川さん そうですよ。テレビに出演しても,我々のところだけカットされたりもします。テレビにはスポンサーもいるからしょうがないところもありますけどね。もっとも現場に出かけて行って勝手に映る分にはカットのしようがないわけですが。

そう言えば,何年か前の「加藤の乱」のときも現場に行ってたんですって?

大川さん そうです。「不信任できるはずがない。必ず乱は収束する。そこに笑いがある。」と確信して取材に行っていました。谷垣さんが「大将なんだから,一人で突撃しちゃダメだ」って泣きながら説得してるとき,記者席から「カトちゃーん! ヘクチュン。」と声かけました。誰もコケてくれませんでしたが(笑)。

なんて不謹慎な…。そんなことしてると,現場に出入り禁止になりますよ。

大川さん いや谷垣さんとはこないだ総裁選の前に対談してガッチリ握手してきましたよ。あの人,消費税10%って一番嫌われる公約掲げて頑張りましたよね。最初は官僚みたいだった顔がどんどん活き活きしてきて,私も一生懸命応援させてもらいました。もと弁護士さんなんですよね。

え,そうなのですか。それは知りませんでした。確か大川さんもご親族に弁護士さんがおられましたね。

大川さん そうです。兄貴の嫁さんが弁護士さんです。それでちょっと気にしてたんですが,今年の司法試験の合格率が48%だったんですって?

そうみたいですね。

大川さん そんなに合格させちゃって大丈夫なんですか? 二人に一人が合格するんですよ。

いや,立場上お答えしにくいですが,法曹養成のカリキュラムを一層充実させて対応していくということだと思います。それに弁護士過疎の地方にはあっという間に行き渡るでしょうから,その点では利用者の方にメリットが大きいですよ。

大川さん でも,利用者にとってみたら,どの弁護士さんが信頼できるのかというのはわからないわけじゃないですか。

今,弁護士会も法テラスなんかを整備して,皆さんが利用しやすいように,また各弁護士の特長が見えるようにやっていますよ。裁判依頼などはまだまだクチこみとか紹介が中心だと思いますが。

大川さん 費用以前の問題として,質が落ちるというのが一番困りますから,その点はきちんとケアして欲しいですね。

ところで,現在は総裁選が終わったばかりで,ライブ活動がお忙しいようですが,新総裁として今後どのような活動をしていかれるのか,抱負をお聞かせ頂けますか。

大川さん まずは同じ総裁同士ですから安倍さんとの対談を実現したいですね。私も総裁選は「美しい大川興業」を掲げて当選していますから,心が通いあうのではないかと楽しみにしています。それと,加藤紘一議員に「私も返り咲いた。もう一度頑張れ。」と伝えたいですね。

あんなひどいことしておいてどうかと思いますが(笑)。
本日はありがとうございました。これからも頑張って下さい。

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