関東弁護士会連合会は、関東甲信越の各県と静岡県にある13の弁護士会によって構成されている連合体です。

関東弁護士会連合会ブログ「調子に乗って勘弁れん」関東弁護士会連合会ブログ「調子に乗って勘弁れん」

ぐんまちゃんの秘密

土坂 和也(群馬弁護士会)

 

 近年,現代の秘境「グンマー」として名を馳せている我が群馬県ですが,県民の郷土愛たるや凄まじいもので,ご当地キャラ「ぐんまちゃん」は,当然に全国区の知名度を有していることになっています。

 そんな前提で,皆様も当然大好きで,大変興味をお持ちであろう,我が群馬の誇るご当地キャラについて書き連ねたいと思います。

 

 私は,大学進学と同時に上京し,数年のブランクを経て,平成20年に群馬に帰郷したのですが,私が上京する前から,群馬には複数のご当地キャラがおり,愛くるしい「ゆうまちゃん」や,不細工だが愛嬌のある「ぐんまちゃん」も,それらの一つでした。ところが,帰郷した際,かつて「ゆうまちゃん」だったはずの彼が,「ぐんまちゃん」を名乗って群馬県のアピール活動をしていたことに,強烈な違和感を覚えました。彼の名前は,「ゆうまちゃん」であって,「ぐんまちゃん」ではない。「ぐんまちゃん」はもっと不細工で,あんなに可愛らしいはずがない!と。

 私の違和感をよそに,周囲の人間は,彼を確かに「ぐんまちゃん」として扱い,そんな彼は,第一回全国対抗キャラクターコンテストで優勝を飾るなど,あれよあれよとスターダムにのし上がっていったのでした。私は,そんなぐんまちゃんの活躍を見聞きするたびに,自分が知っている「ゆうまちゃん」や「ぐんまちゃん」は幻だったのか,悪い夢でも見ているのかと,途方に暮れていました。

 

 その後も,ぐんまちゃんは,写真集の出版・ゆるキャラグランプリの上位入賞など,数々の実績を残し,確実に知名度を上げていきました。知名度が上がると,当然に周辺情報も増えるもので,私は,平成25年頃のとある日,何と無しに覗いていた某インターネット百科事典で,ぐんまちゃんの項目を目にすることになりました。

 そこで初めて,初代ぐんまちゃんは「11ぴきのねこ」シリーズで有名な馬場のぼる先生がデザインした,今とはまったくの別物であること,現在のぐんまちゃんは,もともと「ゆうまちゃん」として活動していたものが改名し,2代目「ぐんまちゃん」を襲名していたこと等を知りました。

 そうです。私の違和感は間違っていなかったのです。確かに彼は,もともと「ゆうまちゃん」で,私がちょっと目を離した隙に改名して,スターの座を掴んでいたのです。知らない間に「海砂利水魚」や「バカルディ」が,「くりぃむしちゅー」や「さま~ず」になっていたようなものです。

 

 既にあるものを流用して県のアピールに使用してしまうという,大らかな(ゆるい)県民性はさることながら,やはり群馬県民としては,ぐんまちゃんの末永い活躍を祈らずにはいられないのでした。

 馬場先生勘弁れん!

PAGE TOP