HN:さえこむほいほい(千葉県弁護士会)
4 第3弾 2023年6月(父島・母島)
⑴ 1日目~2日目
小笠原諸島はその名前だけしか知らず伊豆諸島との位置関係もろくに知らなかった私が、この企画を立ててからやっとこれらの位置関係を頭に刻みこむことができた。
小笠原へは飛行機が就航しておらず、丸一日船に乗るしか行く方法がない。しかもその船も6日に1便という難易度の高さ。もし帰りに欠航するとプラス6日間になってしまうので日程を倍確保して計画を立てて出発。当初父島と母島両方に泊まろうと思っていたが、なんと父島の宿が全然取れない。母島は空いていたので母島に3泊することにした。シーズンオフの島は役人や工事関係者が多く宿を押さえているので取りづらいことがあるというのを学ぶ。
行きはどんな船かわからないしでぼちぼち高いが個室部屋にした。長距離フェリーのテレビはBSなのでこれも普段あまり観ない番組が観られて嬉しい。裸の大将をやっていたのでこれをつけっぱなしで持参PCでダウンロードしてきた起案をする。当然海上はオフライン。その後裸の大将のテーマソングがしばらく頭から離れないことになる。
24時間船に乗るので暇かと思いきや、酔い止め薬の副作用で睡魔に襲われたり起案したりで意外と時間が潰れた。食事は船内の食堂と持参のカップラーメン。この小笠原便に限らず、長距離船旅は多めに食料やお菓子、あと割りばしやスプーンなどを持って行くことをおすすめする。
父島についたら昼食用の弁当を父島港近くのカフェで購入してわりとすぐに船を乗り換えて母島へ。2時間のははじま丸は船酔いを覚悟してたが実際そうでもなく、しかもなぜか2時間電波つながりっぱなしでポッドキャストがずっと聴けたのは良かった。今回のポッドキャストはコテンラジオ。
母島は父島よりも落ち着いていて観光地色がうすれててこっちの方が好みだな。ほんの少し沖縄感も感じる。そして島といえば風と湿気だがそれらが際立ってすごい。
初日は午後着なので、事前に申し込んでいた半日戦跡巡りツアーとナイトツアーで楽しむ。小笠原でなくても初めて行く島は現地ツアーがおすすめ。特に戦跡のようなテーマがあるものやナイトツアーは車であちこち連れていってくれて楽だし、ガイドさんに色々聞けるので勉強になるしおすすめ。
小笠原は場所柄要衝だったためか砲台など戦跡が多く残っている。戦跡巡りももっと全国各地色々行ってみたい。
ナイトツアーはウミガメを見ることができた。明るい光だとカメが嫌がるので赤い光で確かに確認。
⑵ 3日目
翌日は島の南端の岬まで歩くツアー。小笠原は自然がいっぱいの人気観光地なのでネイチャー系ツアーは豊富で迷ってしまうくらいあるのだが、小笠原に行ったことがある人に勧められたガイドさんを選んでそこまでガチそうでもない山歩きのツアーを事前に申し込んでいた。
アップダウンはぼちぼちなので大丈夫そうかと思いきや、湿気がボディブローのように効いて後に引きずることになる。
島のはしっこは絶景で天気もよく、頑張ってジャングルの獣道を歩いた甲斐があった。ただ足場が狭いので他のツアーの人達とバッティングしたら場所交代し合うなどの譲り合いが必要。
少し戻って海岸に下りて休憩を取ることになったが、そこでガイドさんが持参していたパッションフルーツをくれた。上部を切り取って中身をスプーンで掬って食べるのだが、これが疲れもあったからかもしれないが絶品で、これ以降島の道の駅やスーパーで完熟パッションフルーツを見つけたら即買うようになった。パッションフルーツってジュースや飴くらいでしか味わったことなかったけど、こんなに美味しいものだったなんて知らなかった。
ツアーは午前中だけなので、午後はぼちぼち集落を散策。しかし夕食が近づくとなぜか食欲が1ミリも湧かない。結局夕食ほとんど残してしまった。微妙に気持ち悪い。どうやら熱中症になっていたっぽく、翌日は楽しみのシュノーケリングが控えているので、とにかく水分を取って寝て治すことにした。
⑶ 4日目
翌日朝起きたら体調はわりと回復していたので、海岸を歩いて自分の体力を確認した上で、なんとか行けそうと判断し、シュノーケリング3点セットをダイビングショップで借りてシュノーケリングを楽しむ。ひとりシュノーケリング初めてだし浜から近いところでちょこちょこうろうろしただけだけど、南国カラーの魚も見ることができて十分楽しめた(※シュノーケリングは本当は2人以上で行うことが推奨されています。)。
夜はウミガメが食せる居酒屋へ。触感はプリプリコラーゲン。味は独特のクセがあると聞いていたが、要は味付け次第では。入った店は味付け濃いめ(多分わざとなのだろうが)の煮付けでクセはさほど感じなかった。小笠原では毎年捕獲できるウミガメの数が百数十頭と決まっているらしい。ひとまず1回いただければよいかな、という感じであった。ウミガメさんありがとうございました。
⑷ 5日目~6日目
翌日は父島に戻って船を乗り換えて帰路へ。ははじま丸の船出に多くの人が港に集まっている。初日のガイドさん(実は戦跡ツアーとナイトツアーのガイドさんは同じ人)が見送りの人達の中にいて声を掛けてくれた。この感覚は離島ならではだなぁと思った。
2時間かけて父島に戻り、乗り換えたおがさわら丸の出航まで30分ほどしかないので港の周辺を大急ぎで回る。そして目についたお土産を買う。葉っぱから更に葉っぱが生えてくるという「はからめ」を買う。ちなみにこのはからめは現在事務所の植木で小さく干からびてしまっている。おそらく水の遣りすぎが原因。
帰りはもうほぼ寝るだけなので、2段ベッドのような寝台にランクダウン。ダウンロードした起案をしたりダウンロードした映画を観たりであっという間に時間が過ぎる。朝は船上からご来光を拝めた。こういうのは長距離フェリーの醍醐味である。
それにしても小笠原にいた観光客、特に父島で下りた人達は、日焼けして無駄な肉がなくてTシャツビーサンなどの軽装で、「毎年小笠原行ってます」みたいな一目瞭然の玄人な格好をしている人が多いように感じた。
一方、母島はもっと草食な感じで、「初めてきました。ドキドキ。」な感じの観光客が多かったような。自分含め。あくまで個人の感想です。
今度は父島にちゃんと泊まって父島の戦跡巡りをしてみたいと思う。
(2025年09月24日)